投資家・真田丸の誕生秘話!第二話「リスクというコインの裏にはリターンがある」後編
2022年09月05日
コハルストック 代表の河端です。
コハルストックの人気講師、真田丸先生の連載。すでに4回目に突入!
投資家・真田丸の誕生秘話!第二話「リスクというコインの裏にはリターンがある」前編はこちら
やっと本格的なコツをお話いただける・・・と思いきや、リスクをコントロールするポイントは・・・。
地合と・・・キャパ?どういうこと???
まあ、気を取り直して、まずは「地合」についてお聞きするところからスタートです。



でも、トレードのパフォーマンス(運用実績)と地合との相関はやはり否定出来ない面があります。実際、どれ程実力があっても、地合が悪い時にはパフォーマンスの低下は避けられませんから。
大切なお金を運用するのですから「成せば成る」的な精神論は蚊帳の外に置いて、先ずは現実を直視する事が重要だと思います。
【リスクコントールその1.地合】は、トレードのリターンは地合いに大きく左右されるので、地合いに応じてリスクコントロールしましょうという単純な話です。
極当たり前の話に聞こえますけど、いざ実行するとなると、これが本当に難しい。


リターンの源泉はリスクであると先にお伝えしました。では、そもそもリスクとは何か?
一般的にはリスク=危険性の度合と認識されていますが、投資の世界では・・・
リスク = リターンの変動幅 or 不確実性
と定義されます。
つまり、リターンの振れ幅、不確実性が大きい時に「リスクが高い」と説明されます。
価格の変動に資金を投入するトレードでは、リターンの変動は主にロット(建玉の量)とボラティリティ(価格の変動幅)で決まります。
リスク = リターンの変動 ≒ ロット・ボラティリティ
よって、トレードにおける「ハイリスク」とは、『ロットを増やすこと、ハイボラティリティ(な銘柄)の選択』と解釈できます。
この点は殆どの方が認識していると思います。
次に、地合について確認しておきますと・・・。
株式投資は基本買い主体の取引ですから、言うまでも無く上昇相場は地合いが良い、下落相場は地合いが悪いと言われます。
ただ、これはあくまでも「投資全般の話」であって、ことトレードに関しては、多少趣が異なります。
トレードは株価の変動に資金を投入するものですから、
良い地合 = 上昇相場 + 流動性大、ボラティリティ大
悪い地合 = 下落相場 + 流動性小、ボラティリティ小
この解釈がより実態に則していて、しっくりきます。


逆に下落相場であっても、ボラさえあれば、取引し易かったりします。
ハイリスク = ロットとボラティリティの拡大化
良い地合 = 上昇相場 + 流動性大、ボラティリティ大
→比較的容易にリスクテイク可 = 上手く行けば大きなリターンを獲得できる
悪い地合 = 下落相場 + 流動性小、ボラティリティ小
→リスクテイクは限定的 = リターンも限定的にならざるを得ない
今ここにまとめた内容は、自明とも言える話ですよね。
ここで私が強調したいのは、この内容は「市場の構造」を示しているという事です。リターンと地合いの相関が「市場の構造」に因るものである以上、誰もその影響を免れない。つまり、初心者・上級者の分け隔てなく、悪い地合いでは儲け難く、良い地合いでは儲け易いという事です。


即ち、地合が悪い時は極力リスクテイクを抑制し、地合が良好な時には可能な範囲で積極的にリスクを取る。この至ってシンプルな運用方針こそが、資産増を実現する上で極めて合理的なトレード戦略となります。
安直に言えば、地合いが悪い時は只管我慢、地合いが良くなったら思いっきりアクセルを踏み込みましょう!と言った感じですね。(笑)
でも冒頭で触れた通り、言うは易しでこれが難しいのですよ・・・。取り分け初心者の方が実行するのは困難を極めたりします。


逆に相場が好転しているにも関わらず、怖くてリスクを取れなかったり・・・まさに言うは易しで、一筋縄には行かないですよね。
投資経験の長い方であれば、地合の好悪を肌感覚で知っていますから、地合が悪い時には「今は我慢の時だな。」地合が良い時には「ここは勝負だ!」と言った感じで、メリハリの効いたリスクコントロールを実行出来たりします。
しかし、初心者で悪い(良い)地合での取引経験しか無い場合、そもそも良い(悪い)相場を知りませんから、コントロールしようにもそのさじ加減をイメージできない。


その辺りのさじ加減は、何を参考にすれば良いとお考えですか?
一般的には出来高や売買代金、騰落率等の指標が判断材料として使われますが、地合は定量分析(数値で示す)だけでは捉え難い面もあるので、そうしたデータを見てもいまいちピンと来ないと思います。
私個人の意見としては、地合を判断するには、日々取引を実践している方々の意見を集約するのが一番だと思っています。
具体的には、投資家ブログやSNSの呟き等を出来る限り数多くチェックする事ですね。(※バナーや宣伝が多いマネタイズ目的のブログは除く)
日々真剣に相場と向き合っている方々の所感やコメントは、その時々の相場状況を克明に伝えてくれます。
相場巧者として知られている方々が苦戦していたり、「厳しい」と言ったコメントが数多く目に留まったならば「経験豊富なトレーダーでもこれだけ苦戦しているのだから、今の地合は相当悪い悪い筈だ。」と判断して良いでしょう。
逆に「バブってる」とか「恵まれた相場」と言った肯定的なコメントが数多く目に留まれば、足元は稼ぎ易い相場と捉えて良いと思います。


熟練投資家でも苦戦する相場で、初心者が継続して稼ぎ続けられる道理はありません。大負けする可能性があるトレードを極力排除し、防御主体の取引を徹底した方が良いでしょう。繰り返しますが、市場の「構造」に抗うのは悪手です。
好地合に恵まれた場合は、少しずつロットを増やしたり、時間軸を伸ばす等して、可能な範囲でリスクテイクを心掛けるのが良いと思います。勿論、無理は禁物ですけど、委縮し過ぎて好機を逃すのも勿体ないです。(※この辺りのさじ加減は、また次回に後述)
一つ具体策を挙げれば、例えば100万円の資金を150万円とか200万円に増やせたら、元金100万円を出金して再度50 or 100万円からスタートしてみるのも一考です。
こうすれば、元金は確保出来ているので「最悪無くなっても構わない」と割り切って、積極的にリスクテイク出来る様になると思います。
そして、順調に資産を増やせた際には、くれぐれも「儲かったのは地合のお陰であって、自分の実力では無い」と自重なさって下さい。
実力を過大評価(実力があれば、どんな相場でも対応できる!)すると、リスクコントロールに支障を来たし、後々足をすくわれる事態に陥りかねません。
これまで「好事魔多し」の実例は数多く見て来ましたし、えらそうに語っている私自身、幾度となく足をすくわれた経験があるので、この辺りの話は何度強調しても、し過ぎる事は無いと思っています。


ポストイットに書いて、常に目に留まる場所に張っておく事をオススメします。
あと「好事魔多し」も・・・(笑)

身も蓋もない結論を最初に言われてしまったと思いきや、明文化して書き出だしてみると、初心者の方も腑に落ちる内容だったのではないでしょうか?
真田丸先生との対談は、まだまだ続きます。どうぞ続きをお楽しみに!
もし「お金の投資に興味が出てきた」という方。コハルストックでは
- 株式投資で利益を出すための心構え
- チャート分析方法(実践)ファンダメンタル(会社四季報)
- 正しいリスク管理
など、きちんとした知識を学べる「トライアルセミナー」を対面、オンライン(Zoom)どちらでも開催しております。
どうぞ、お気軽にお問い合わせ下さい。